先日、愛車のシエンタ(平成27年式)のバッテリーをコストコで交換しました。→別記事参照
その際に色々と調べましたら、バッテリーの負荷を減らすためには、アイドリングストップ機能を使用しない方が良いという意見が多数あるというのに気が付きました。
というのも、現在では多くの車種に採用されている「アイドリングストップ機能」(信号待ちの時などに車のエンジンを停止させて燃費を向上させる機能)ですが、セルモーターやバッテリーにとっては、逆に優しくないというのです。
エンジンをこまめに停止させることによってガソリンの使用量を減らし燃費はアップするのですが、エンジン再始動時にセルモーターやバッテリーに高負荷が掛かるため、それらの交換時期が早まる…という話です。
結果、燃費の向上によって浮いたお金よりも、セルモーターやバッテリーの交換修理に掛かる費用の方が大きく、全然経済的(エコノミー)ではないし、交換するセルモーターやバッテリーの製造過程でも大量の二酸化炭素を排出するため環境性能的にも宜しくない…と力説しているサイトもありました。
まあ環境性能の事はよく分かりませんが、せっかく交換したバッテリーは長持ちして欲しいという思いから、アイドリングストップのオフ化に挑戦する事にしました。
作業前の状況
実は僕のシエンタにはアイドリングストップのOffスイッチが搭載されていて、エンジン始動後にボタンを押せば、アイドリングストップをオフにする事ができます。
しかしこの機能は、一度エンジンを切るとリセットされるため、毎回乗車する度にスイッチを押す必要があります。一回ボタンを押すだけ…とはいえ、押忘れてしますことも多くてプチストレスになっていました。
何とかならないかとネットで調べると「アイドリングストップキャンセラー」という電子パーツが2000円くらいから販売されている事を知ったのですが、取付には電子配線を組み替える必要があり、僕にはハードルが高いかなあと思っていました。
さらに調べると「裏技」として、ボンネット開閉センサーのプラグを抜けば、ボンネットが閉じていても「開いている」と車を制御するコンピュータが認識するため、アイドリングストップ機能が作動しないというのです。
しかも何も買う必要が無く、0円で可能だというので、この方法でやってみる事にしました。
使用した道具類
・ラチェットレンチ(ソケット10㎜)
・手鏡
・ビニールテープ
・マイナスドライバー
・手袋
・結束バンド
使用した工具・道具類です。
特にラチェットレンチと手鏡は大活躍でした。写真にありませんが、小さなビニール袋も使用しました。
↑僕は使用しませんでしたが、こんな工具があると作業がラクになると思いました。↑
作業開始
【注意】作業はすべて自己責任で行って下さい。
作業中及び作業後に起きた事故や不具合等のトラブルについて、当サイトは一切責任を負いません。
まずは施工箇所の確認からです。
フロントのボンネットを開け、ポールで固定します。
車の先端部分、ボンネットを固定するツメが引っかかる金具の下の方に開閉センサーのプラグがあります。
拡大しました。
プラグ自体は見えているのですが、その上に樹脂のカバーがあり、手が届きません。
フロントグリルの間からも目的のプラグが見えます。
ただ、こちらも手が入らないため、このままではプラグを外すことができません。
このプラグを外せばアイドリングストップが作動しないというのは他の車種でも同様らしいのですが、ネット上でシエンタの具体的な手順(パーツの外し方)を解説したサイトが見当たりません。
ホーン(上の写真赤丸右の皿状の部品)が隣に取り付けられている事から、
「シエンタ+ホーン+交換方法」
「シエンタ+バンパー+外し方」
などと検索してプラグ部分に手が入る手段を探し当て、実行しました。
まずは上側からの作業です。
車の先端部分にあるバンパークリップを外します。専用のY字状の工具があれば早いらしいのですが、当然持っていないのでマイナスドライバーを使用します。
クリップの中心にあるアンカーを持ち上げると…
↑僕は使用しませんでしたが、こんな工具があると作業がラクになると思いました。↑
クリップのロックが解除され、全体を引き抜くことができます。樹脂製のリベット(鋲)のような感じです。
タブレットでネット検索しながら、該当箇所の(たぶん6か所くらい)クリップを外しました。
次は車の下(底面)のボルトを外していきます。
当初はジャッキアップを考えていたのですが、シエンタのジャッキアップポイント(ジャッキをセットする位置)は両前輪の中間点とカナリ奥にあるため、標準車載工具では届かず、他の方法を考える事にしました。
そして思いついたのが手鏡を使う方法です。
地面と車の間に手鏡を差し入れれば、ボルトの位置が確認できます。
対象のボルトを確認出来たら、ラチェットタイプのソケットレンチを使用して外していきます。(たぶん8本くらい)
前輪近くのクリップも外しましたが、経年劣化によるものなのか、少々ボロボロになっていて、外すのに苦労しました。
該当のクリップやボルト類は全て外したはずなので、バンパーやヘッドライト周りを養生テープで保護します。
バンパーのツメが固着していたのか中々外れずに手間取ったので写真を撮りそびれたのですが…
何とかバンパーを前方にズラす事に成功し、ボンネット開閉検知センサーのプラグにアクセスする事ができ、引き抜く事を達成しました。
後の処理として水の侵入を防ぐため、ビニールテープで端子部分をカバーし、更に小さなビニール袋を被せて口を結びました。
走行中にコードがブラブラしてもマズいと思い、結束バンドで固定しました。
あとは逆の手順でクリップやボルトを取り付け、バンパーを元に戻し、ボンネットを閉めて完了です。
作業完了
フロントグリルの隙間からの様子です。
外れたプラグが防水処理され、結束バンドで固定されているのが見えます。
動作確認・まとめ
エンジン始動後、アイドリングストップOffスイッチを押すと、これまでと同じようにOffランプが点灯します。(もちろんアイドリングストップ機能は作動しません。)
一方、アイドリングストップOffスイッチを押していない状態で、信号待ちやシフトレバーをパーキングに入れた状態だと、「バッテリー充電」(1月前に交換したばかり)だったり「エアコン優先」とメッセージが表示され、アイドリングはストップしません。
つまり、「いかなる状態でもアイドリングストップ機能は作動しない」ということで、見事に目的が達成されました。
車の状態については、走行など他の機能は何ら今までと変わりなく使用できていると感じます。
一つ心配なのは、車検や点検等で問題を指摘されないかですが、詳しい方がいらっしゃいましたら是非教えてください。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
↑僕は使用しませんでしたが、こんな工具があると作業がラクになると思いました。↑